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パソナグループ(2168)の
株主価値向上に向けて
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本ウェブサイトの運営会社はナナホシマネジメント(イギリス)(登記名称:Nanahoshi Management (UK) Ltd.、以下「弊社」といいます。)です。
本ウェブサイトは株式会社パソナグループ(以下「パソナ」といいます。)の日本在住の株主を対象としたキャンペーンサイトです。
2026年定時株主総会における株主提案の全体像
議案名:「特定の株主(創業家株主)からの自己株式取得の件」(解除条件付き)
3か月以内に「ファミリーガバナンスに関する基本方針」を策定・開示する
- 自己株式取得は行われない
- 創業家と会社の関係が明確になり、ガバナンスの透明性が高まる
左記の基本方針を策定・開示しない
- パソナ取締役会が創業家株主から株式を市場価格以下で買い取ることを検討する
- 創業家株主が保有する全株式の買取りが実行された場合、創業家が株主でなくなり、ファミリーガバナンス上の懸念が大きく軽減する
弊社が考えるパソナの課題等と解決策
- 株主資本コスト以上の投資またはDOE8%水準の株主還元を実施する
- 事業ポートフォリオの再構築を行うために中期経営計画を見直す
株主総利回りの低迷
- 社長交代に関するプレスリリース(2025年4月14日)以降も株主総利回りは対TOPIXで▲82%pt(絶対値では▲16%)と低迷しており、株式市場は経営体制の刷新を評価していない
- 創業家株主の経営への関与を透明化する
- ファミリーガバナンスの整備をしないならば、創業家株主持分の解消を通じて株主価値向上に向けた経営に舵を切る
- 社長交代公表予定日のわずか2日前に、南部靖之氏から口頭で後任指名されたとの報道。指名・報酬委員会を設置しながら、選定の客観性に重大な懸念がある
- 「ファミリーガバナンスに関する基本方針」を策定・開示する
※株主提案議案の解除条件として設計
関連当事者取引(寄付)
- 不透明な関連当事者取引を行わない(仮に資本コストの観点から当該取引の妥当性を検証できるなら開示する。そもそも検証できない取引は行わない。)
(補足:本ウェブサイトにおいて、特に記載のない限り、株価及び時価総額は2026年7月27日終値、財務データは2026年5月末現在。株主総利回りは、社長交代の公表日から2026年7月27日までの期間に基づく弊社算定値。)
直近の活動状況
2026年7月28日、取締役会宛てに書簡を送付しました
内容:株主提案に対する取締役会の反対意見に関して
2026年6月26日、取締役会宛てに書簡を送付しました
内容:株主提案に関する取締役会意見の記載分量およびハイブリッド型株主総会の開催に関する要望
2026年1月20日、創業家出身の取締役宛に書簡を送付しました
内容:創業家出身取締役としての株主価値向上に向けた意見交換のお願い
2025年11月10日、取締役会宛に書簡を送付しました。
内容:南部靖之氏のパソナ専門職大学院設立準備財団代表理事退任
2025年10月23日、取締役会宛に書簡を送付しました
内容:貴社書簡「ご質問に関するご回答」に対する見解
2025年8月1日、取締役会宛に書簡を送付しました
内容:株主提案への反対意見およびバーチャルオンリー株主総会の運営
2025年2月7日、当時の代表取締役社長宛に書簡を送付しました
内容:資本コストについての説明等
本ウェブサイトのコンテンツ
歪なバランスシートの最適化
株価がディスカウントで評価される要因の考察
不透明な関連当事者取引(寄付)の禁止
資本コスト以上の資本効率性を達成するための中期経営計画の見直し
ファミリーガバナンスと少数株主保護の透明化
ビジネスと社会貢献活動の区別の不明確さ
株式会社の目的と上場要否の再検討の必要性
貯め込まれた現金と歪なバランスシートの構成
資料1のとおり、パソナの時価総額588億円(■)に対し、同社が保有する現金同等物から有利子負債と預り金を控除したネットキャッシュは419億円(■)となっています。また、同社の自己資本は1,269億円(■)まで積み上がっており、自己資本比率は56.0%(受託案件の預り金を除いたベース。)にも上ります。
資本コストの考え方は「会社が持つ資産は、その資本提供者である株主や銀行などの期待を上回るリターンを生み出すことで価値を創出する」というものです。しかし、このように多額の現金が貯め込まれた異常な状況を踏まえると、パソナが資本提供者の期待に応えているとは到底言えません。
その結果として、資料2のとおり、パソナの事業価値は407億円(■)と推計され、同社の事業は企業価値1,097億円(■)に対して著しく低い評価を受けているといえます。このような評価のひとつの要因は、同社が現金をビジネスに活用せずに非営業用資産として貯め込んでいることです。
資料1:歪なバランスシート
時価総額およびネットキャッシュと比較して自己資本は膨大な金額となっている。
資料2:事業価値の推計
パソナの事業価値は407億円と算定される。
(補足:事業価値は企業価値(時価総額、有利子負債および預り金の合計)から、非営業用資産を控除して推計しています。また、非営業用資産は現金から営業用現金を控除した余剰現金の金額としています。なお、営業用現金は、パソナの上場来の現金÷売上高の第1四分位である7.3%を、パソナの2027年5月期通期会社計画売上高に乗じて算定しています。)
株価に対する異常に低い評価
資料3のとおり、パソナの株価純資産倍率(以下「PBR」といいます。)は0.46倍となっており、著しく低い水準です。この要因は、上述のとおり、同社のバランスシートが歪な構成となっていることが挙げられます。
また、資料4のとおり、パソナは子会社のベネフィット・ワンの売却によって得た潤沢な資金を有効活用していないことから、株価が軟調に推移しているのだと考えられます。
パソナは例年剰余金処分に関する株主総会決議を行わず、取締役会決議にて配当金額を決定していますが、パソナの資金使途が適切でない以上、株主総会において剰余金処分議案を諮っていただくことが期待されます。
資料3:PBRのイメージ図
株価÷一株当たり純資産は著しく低い水準となっている。
資料4:株価の推移
株価は軟調な推移となっている。
(補足:第一生命ホールディングスによるベネフィット・ワンに対する公開買付けへの合意が発表された、2024年2月8日以降の株価。)
株価がディスカウントで評価される要因の考察
資料5に示されているように、ROE(自己資本利益率)と株主資本コストの関係から株価を評価する方法のひとつに「エクイティスプレッド」という考え方があります。エクイティスプレッドにはさまざまな形がありますが、「ある水準の資本効率性(以下「実績ROE」といいます。)で得られた利益が、同じ水準のリターンの事業に再投資される」という前提に基づいています。そのため、もし得られた利益が、実績ROEを上回る高いリターンが見込める事業に再投資されるのであれば、PBRは1倍を超えることになります。
例えば、資料5(右図)のとおり、ある会社の株主資本コストが8%と仮定すると、8%以上のリターンが見込まれる資金使途を選択していれば、PBRは1倍以上になるはずです。しかし、資料6のように、低いリターンの資金使途を選択すると、将来のROEの低下が意識され、PBRは1倍よりも低く評価されます。繰り返しになりますが、パソナの株価は株式市場ではPBRが0.46倍と、1倍を大きく下回る水準で評価されています。
資料5:エクイティスプレッドの考え方
ROEと株主資本コストが同水準であればPBRは1倍で評価される。
エクイティスプレッド式
PBRが1倍以上となるイメージ
(株主資本コスト8%の前提)] -->| | B(株主資本コスト
以上の投資) A -->| | C(株主還元) B --> D[期待リターン
例:10%] C --> E[株主資本コスト
8%]
資料6:PBR1倍割れの評価のイメージ
現時点のROEが高くても、低いリターンが見込まれ、将来のROEが低下するとみなされればPBRは1倍を下回る。
PBR1倍にならない要因のイメージ
(株主資本コスト8%の前提)] -->| | B(株主資本コスト未満の資金使途) B --> D[期待リターン
例:2%] D --> E[将来のROE↓
(<株主資本コスト)]
株主資本コスト未満の資金使途の例
- リターンの見込めない事業への資金投下
- 事業の発展に寄与しない寄付行為
- 投資にも株主還元にも活用せず、内部留保として現金を貯め込むこと
関連当事者への多額の寄付と情報開示に関する重大な懸念
資料7のとおり、パソナの創業者である南部靖之氏は、企業活動において利益の追求にとどまらず、社会への還元を重視すべきとの理念を掲げています。弊社としても南部氏の理念には一定の理解を示すところです。
しかしながら、上述のとおり、現時点におけるパソナの株主価値は著しく毀損されています。株式会社においては、主権者たる株主の利益を適切に確保することが不可欠であり、社会的貢献を追求する場合であっても、取締役にはそれと並行して株主価値の毀損を速やかに是正する責務があると考えます。
それにもかかわらず、資料8のとおり、同社は6.8億円という多額の寄付を関連当事者に対して行っています。さらに、資料9のとおり、当該寄付は招集通知の補足資料(第17期定時株主総会その他の電子提供措置事項)において「関連当事者取引」として開示されておらず、透明性のある情報開示の観点から看過できないものと考えます。
なお、「関連当事者取引」とは、会社と特別な関係にある相手との取引のことを指します。資料10で指摘されているように、こうした取引では、会社にとって不要な取引を強いられたり、取引条件が不当に歪められたりするおそれがあります。
資料7:南部靖之氏の著書より引用
利益の確保と社会還元の両立は、まさに株式会社の取締役が果たすべき責務だといえる。
「利益」と「社会還元」の両輪で企業という車は前進する。
株式公開とは「公共の役に立つ」という意味(略)たんに利益を追求したり会社の規模を拡大することを目的としたビジネスは、たとえ一時のベストセラーになりえても、ロングセラーにはなりません。世の中に対して明確な役割を果たすことのできる企業だけが社会的な存在意義をもち、ロングセラーとして長く社会から必要とされる企業になりうる(略)
出所:「この指とまれ」(南部靖之、2001年)16頁および63頁。
資料8:関連当事者取引(寄付)の開示内容
「一般財団法人パソナ専門職大学院設立準備財団への寄付金拠出額については、当社子会社の取締役会の決議に基づき決定しております。」とも説明。
| 種類 | 役員及びその近親者が代表理事を務める財団法人 |
| 会社等の名称 | 一般財団法人パソナ専門職大学院設立準備財団 |
| 所在地 | 兵庫県淡路市 |
| 事業の内容 | 当該財団の活動目的は、地域ごとに異なる自然環境や歴史、文化、食といった固有の資源を活用し、魅力的な地域づくりに貢献できる人材の育成を目的とした大学院大学を設立することであります。 |
| 取引の内容 | 寄付 |
| 取引金額 | 680百万円 |
(出所:第17期有価証券報告書120頁。)
資料9:関連当事者取引(寄付)に関する開示の時系列の整理
株主総会前には寄付の当該情報は開示されていなかった。
寄付に関する記載なし。
寄付に関する記載あり。
資料10:関連当事者取引に関する懸念の解説
株式会社東京証券取引所は、規律を欠いた関連当事者取引を容認していない。
経営者が関与する取引(経営者自らが営業して獲得した案件・企画した案件や、例外的に経営者が決裁を行っている案件等)については、一般的に社内からの牽制が効きにくく、不正につながる懸念もあります。したがって、そうした取引に対しても組織的に検討が行われ牽制機能が発揮されるような適切な体制が整備されているかどうか、また実際に行われた取引が不適切なものでないかどうかについて確認します。
(出所:新規上場ガイドブック2024(プライム市場編)56頁、太字下線は弊社。)
中期経営計画の見直しの必要性
資料11に記載のとおり、2025年7月17日、パソナは2026年5月期を初年度とする5か年の中期経営計画🔗の全容を公表しました。しかしながら、同年4月14日付のコーポレート・ガバナンスに関する報告書🔗において言及されていた事業ポートフォリオ再構築に関する具体的な方針や位置付けは明らかにされておらず、また、売上目標は一部のセグメントのみ開示され、利益目標についても開示されているセグメント間で指標が統一されていないなど、計画全体として具体性を欠く内容となっています。加えて、初年度である2026年5月期は、全社コスト売上比率が2025年5月期と同水準にとどまったほか、当期純損失33.9億円を計上するなど、ROE8%の達成に向けた具体的な利益及び自己資本の道筋は、なお明らかではありません。
このように、同計画は現状の事業セグメントを所与として策定されており、事業ポートフォリオ再構築については考慮されていないものと考えられます。また、パソナが掲げているROE8%の達成に向けた利益水準や自己資本の水準については、同日開催された決算説明会では「積み上げ」であると説明されました。しかし、資料12に示すとおり、中期経営計画は、現状の延長ではなく、株主価値の向上という将来のゴールから逆算して今を設計するアプローチに基づくべきです。そして、資料13に示されるように、中期経営計画は、株主との約束にほかならず、経営陣は株主価値向上の実現に責任を持って取り組む姿勢が求められます。
なお、全社コストの低減や利益率5%目標という内容は、2017年から2018年にかけてオアシスマネジメントによって提案されていた内容🔗と酷似しており、実に8年を経てようやく取り入れられたものに過ぎません。この点に照らせば、事業ポートフォリオ再構築は、現在の株主価値向上にとって不可欠な視点であり、これ以上先送りにする余地はありません。
したがって、現行の中期経営計画については、事業ポートフォリオ再構築の観点から各セグメントの位置付けを見直し、より具体的かつ定量的な説明を加えたうえで、株主価値の向上に資する新たな中期経営計画を策定していただきたいと存じます。
資料11:パソナの中期経営計画の概要
ROE8%という目標は、パソナ自身が公表した株主資本コスト8%を基準としたものと考えられる。
| 実績値 | 目標値 | 弊社算定値 | ||
|---|---|---|---|---|
| 26年5月期 | 30年5月期 | 変化率 | 1年平均 | |
| 売上高 | 3,085億円 | 4,000億円 | 1.3倍 | +6.7% |
| BPOソリューション(注1) | 1,329億円 | 1,700億円 | 1.3倍 | +6.3% |
| 地方創生・観光ソリューション | 83億円 | 200億円 | 2.4倍 | +24.6% |
| その他 | 1,673億円 | 2,100億円 | 1.3倍 | +5.9% |
| 利益 | 経常利益 1.4億円 |
同200億円 (利益率5%) |
約199億円増 | - |
| 全社コスト売上比率 | 4.7% | 3.5%以下 | 1.2pt以上改善 | - |
| BPOソリューション | 売上総利益率 22.7% |
同24% | 売上総利益 1.4倍(注2) |
- |
| 地方創生・観光ソリューション | 営業利益 ▲15億円 |
同20億円 | 黒字転換 | - |
| その他 | - | (注3) | - | - |
| ROE | -(注4) | 8% | 大幅改善 | - |
| 当期純利益 | ▲34億円 | 非開示 | - | - |
| 自己資本 | 1,269億円 | 非開示 | - | - |
注1:「BPOソリューション」は、ビジネスプロセスアウトソーシング(Business Process Outsourcing)の略称であり、パソナの中期経営計画資料における表記に従っています。
注2:2030年5月期の売上総利益1.4倍は、408億円 ÷ 301.7億円にて算定しています。分子は、2030年5月期売上高目標1,700億円 × 同売上総利益率目標24% = 408億円、分母は、2026年5月期売上高1,329.28億円 × 同売上総利益率22.7% = 301.7億円と算定しています。
注3:2030年5月期の経常利益は、売上高目標4,000億円に経常利益率5%を乗じることで200億円と試算されます。これに対し、2026年5月期の経常利益1.4億円に、BPOソリューションの売上総利益増加分約106億円、地方創生・観光ソリューションの営業利益改善分約35億円及び全社コストの削減額約6億円を加えると約149億円となります。200億円との差額約51億円については、その他事業の増益その他の要因によるものと弊社では試算しています。なお、これは会社が開示した利益計画の内訳ではなく、開示された目標値に基づく弊社の試算です。
注4:2026年5月期は親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、ROEがマイナスとなるため、非表示としています。
資料12:「積み上げ型」と「バックキャスト型」の中期経営計画の評価
バックキャスト型(将来のあるべき姿から逆算して構築する戦略)が望ましいとされる。
投資家に将来の成長性を訴求していくためには、将来のビジョンを含む長期戦略からのバックキャスト型で中期経営計画を策定することが望まれるが、企業の中には、事業部門からの積み上げ型で中期経営計画を策定している事例もある。
出所:経済産業省「持続的な企業価値向上に関する懇談会(座長としての中間報告)」(2024年6月26日)12頁。
資料13:中期経営計画の位置付け
中期経営計画は単なる計画ではなく、株主に対するコミットメントのひとつだとみなされている。
【原則4-1.取締役会の役割・責務(1)補充原則4-1②】
出所:株式会社東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード」(2021年6月11日)
取締役会・経営陣幹部は、中期経営計画も株主に対するコミットメントの一つであるとの認識に立ち、その実現に向けて最善の努力を行うべきである。仮に、中期経営計画が目標未達に終わった場合には、その原因や自社が行った対応の内容を十分に分析し、株主に説明を行うとともに、その分析を次期以降の計画に反映させるべきである。
創業者による社長後継者の事実上の決定の疑い
資料14のとおり、パソナは社長交代を指名・報酬委員会の審議・答申を経て取締役会で決議したと説明しています。しかし新社長本人へのインタビュー記事(2025年9月12日付日本経済新聞)によれば、創業者が後継を本人に直接告げたのは、その取締役会の2日前のことでした。仮にそのとおりだとすれば、指名・報酬委員会の答申や取締役会の決議が、創業者の意向を追認する機関となっている疑いがあります。
資料14:社長選任の「手続」と「実質的な決定」の前後関係
時系列でみると、会社が決議する手続より前に、創業者による事実上の決定があった疑い。
※会社の説明では選任の手続は4月14日に行われたとされる一方、報道によれば創業者による事実上の伝達はその2日前。取締役会の決議より前に、創業者による実質的な決定があったことになる。
パソナにとって有用だと考えられるファミリーガバナンス・ガイダンス
経済産業省は、2026年6月5日付で「ファミリーガバナンス・ガイダンス」を策定しました。同ガイダンスにおいては、資料15のとおり、チェックリストも公表されています。パソナにおいても、ファミリー(創業家)が経営にどこまで関与し、どこから関与しないのかについて、その範囲と役割を明確に定めること、また、株主提案や議決権行使等において、ファミリーが株主としてどのように関与するのかを明確化することは有用であり、透明性を高めることが期待されます。
参考:パソナの大株主の状況(2026年5月末現在)
| 順位 | 株主名 | 議決権比率 | 合計議決権比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 南部 靖之 氏 | 38.93% | 47.72% |
| 2 | 株式会社南部エンタープライズ (資産管理会社) |
8.79% |
資料15:ファミリーガバナンス・ガイダンス チェックリストの抜粋
44項目のチェックリストが推奨(特に重要な事項)、重要(重要な事項)および選択(選択肢となり得る事項)として分類されている。
-
重要
ファミリーが経営にどこまで関与し、どこから関与しないのか、その範囲と役割を明確に定めている。
-
推奨
株主提案や議決権行使等において、ファミリーが株主として、ファミリービジネスの成長のために、どのように関与するかを明確化している。
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推奨
ファミリーとしての承継方針を策定している。
-
推奨
早期に事業承継計画を策定し、事業承継の方針や後継者候補の選定・育成の見通しを内外に示している。
-
推奨
後継者に求められる資質や経験、選定プロセス・基準、育成計画を予め策定している。
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重要
後継者選定に際しては、後継者候補をファミリー内の人材から選ぶことはもちろん、他の従業員を対象にすることの双方を、有力な選択肢として検討している。
-
重要
ファミリー株主をはじめ従業員、地域社会・取引先等のステークホルダーに必要な情報開示を行い、情報の非対称性を解消することで透明性を確保している。
ビジネスと社会貢献活動の区別が不明確となっている懸念
資料16のとおり、創業者は、社会貢献活動以外の事業に赤字は許されないという哲学を明言してきました。一方、パソナは地方創生・観光を社会貢献ではなく収益を伴う事業として位置づけています。
社会貢献以外は赤字を許さないという創業者の哲学に照らせば、単独セグメント化以降、累計で約190億円もの営業損失を計上している地方創生・観光事業は、本来であれば抜本的な見直しの対象となるはずです。
資料16:創業者の哲学と、地方創生・観光事業の矛盾
ビジネスと社会貢献を区別した上で、ビジネスでは利益を確保する経営哲学。
”社会貢献事業活動以外のものは一円でも赤字はだめ、〔引用者注:両者を別のものとして位置づけることを〕明確にしています。”
出所:南部靖之・石川好『創業は創職である。』(東洋経済新報社、2002年)211頁。
単独セグメント化(2017年5月期)以降、営業損失は累計約190億円
出所:地方創生・観光の位置づけは日経BP ESG「『真に豊かな社会』を淡路島で実現」(2023年5月9日)等。2017年5月期及び2018年5月期は「パブリックソリューション」、2019年5月期以降は「地方創生(・観光)ソリューション」。2024年5月期は組替後表示(旧表示は▲2,588百万円)。
株式会社の目的と上場要否の再検討の必要性
株式会社の取締役の責務は、自身を選任する権利を持つ株主に対して、株価の値上がり益と配当で報いることです。パソナの取締役におかれては、株主価値の向上という視点で、経営に臨んでいただくことに期待します。
また、それが困難な場合、非上場化することも選択肢のひとつです。株主の利益を確保した上での非上場化は取締役にとって恥ずかしいことではありません。
なお、株主価値向上のための経営方針の推進や非上場化の検討が難しい場合は、株主価値向上を推進できる取締役を招聘し、現取締役にはすみやかに辞任していただきたいと存じます。
資料17:第一生命ホールディングスによるベネフィット・ワンに対する公開買付けへの合意が発表された、2024年2月8日以降のパソナの株主総利回り(トータルシェアホルダーリターン)
株価は絶対値でマイナス圏で推移しており、対指数では大幅にアンダーパフォームしている。
資料18:社長交代に関するプレスリリース(2025年4月14日)以降の株主総利回り
左図のアンダーパフォームの大部分は当該期間が原因となっている。
(補足:株主総利回りとは、配当落ちの影響を控除した株価の指標です。なお、配当込みTOPIXは税引後のベースであり、パソナの配当も同様に税引後に再計算して比較しています。)
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